ことのは(言葉)は文化

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >

                      
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 情報や工学の分野を中心に,使われている言葉や用語,および,その概念を大切にしたいと思います.言葉(ことのは)は文化です.それぞれの言葉や用語は,本来,どのような意味を持っているか,それらが情報や工学の分野で,どのように使われているのか, 記していきたいと思います.用語説明にならないように,できるだけ語義を中心に記します.語義や意味が自明と思われることが,その言葉や用語の,実際での使われ方,話され方をみると,必ずしもそうでもないこともあります.また,このような分野の専門用語は,もともとが英語であることも多く,日本語との対応や誤訳,誤解釈についても書いていきたいと思います.
                                       同内容は,こちらにもあります.

  

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2009年7月11日 (土)

漢字の読み方・使い方 その2

                                          <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
                    
参照: 漢字の読み方・使い方 その1
 

漢字の読み方と使い方のその2です.日常,よく見かけたり聞いたりします.
 

  <通常の読み方> <?読み方 ?>  
一枚岩 いちまいいわ いちまいがん
極彩色 ごくさいしき ごくさいしょく
指示 しじ
暗示 あんじ
図示 ずし ずじ
----- ----- ---------- ----------
    <?使い方 ?>
 
<正しい使い方>
 
       

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2009年7月 1日 (水)

pipeline: パイプライン


 命令語の実行をpipeline 「パイプライン」の方式で行って実行速度を上げる方策があります.1つの命令語は,instruction fetch  「取り出し」,instruction decode 「解読」, instruction execution 「実行」から成る命令実行サイクルで実行されます.instruction executionは,対象オペランドのfetch,
演算,結果の書き込みなどに分けられます.これらは,命令実行サイクルを構成するステージと呼ばれます.

 ステージを順次A, B, C, D, Eと記します.パイプライン方式でなければ,ある命令を実行する際に,例えば,ステージCまで進んでいた場合,AやBは終わっているので,また,DやEはまだ使われていないので,Cは稼働状態で,A, B, D, Eは不稼働状態です.本来は,この5つのステージは,独立に稼働できる装置です.

 下記の図のように,プログラムを構成する命令語を,直列に並んでいる,すなわち,
パイプライン状に並んでいる,ステージに順番に入れると,5つのステージが並列に稼働し,最大5個の命令語が同時に実行できることになります.

 石油や天然ガスのパイプラインは石油や天然ガスがパイプラインの中を流れていきますが,命令語のパイプライン方式では,このように,命令語を実行するステージを直列に,パイプライン的に並べておき,この中を,プログラムを構成する命令語群が流れていきます

 下記の表は,パイプライン方式を説明する際によく使われますが,横軸に時刻を明記しています.時刻i+1では,命令語1のみ実行されています.時刻i+3では,命令語1,命令語2,命令語3が実行されています.時刻i+5では,5つの命令語が実行されています.時刻i+6では,既に,命令語1が実行を終わっていますので,新たに,命令語6がステージAに入っています.

 
pipeline


  時刻
i+1
時刻
i+2
時刻
i+3
時刻
i+4
時刻
i+5
時刻
i+6
instsruction-1  stage-A stage-B stage-C stage-D stage-E
instsruction-2   stage-A stage-B stage-C stage-D stage-E
instsruction-3   stage-A stage-B stage-C stage-D
nstsruction-4   stage-A stage-B stage-C
instsruction-5   stage-A stage-B
instsruction-6   stage-A
 

pipeline パイプライン
instruction fetch 命令取り出し
instruction decode 命令解読
instruction execution 命令実行

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2009年6月22日 (月)

para-: そば,補助

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 『ランダムハウス英和辞典』によると,para-は,「そば,補助」を表す接頭辞です.

 情報の世界を中心に(他もありますが),para-の付く言葉を挙げます.

       
  parameter パラメータ,補助変数,媒介変数  
   
  parallel 並列な,平行な 互いのそばに並んでいる 
   
  paragraph 段落 『ジーニアス英和大辞典』に,「わきに線で段落を示したことによる」とある 
   
  paradox 逆説,パラドックス  
   
paralegal 弁護士補助職
   
   
   
       
       

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2009年6月11日 (木)

parameter and argument: パラメータと引数

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 情報の分野では,
parameter「パラメータ」は,システムやソフトウェアとの動作を規定する代替設定値(alternatives)のことを示す場合と,サブルーチン,関数,手続きなどを呼び出しに必要なargument「引数(“ひきすう”と読む)」を示す場合があります.

 前者は,ウェブブラウザの設定オプションにある,例えば,セキュリティレベルを選択したりするものや,ワープロソフトの設定オプションにある,例えば,文書校正するかしないかを選択したりするものなど,様々あります.パッケージ化されて,ある分野である程度汎用化されているソフトウェアなら,例えば,同時にアクセスするクライアントの数がパラメータになり,それに応じて,クライアントの情報を格納する記憶領域が確保されます.

 argument「引数」としてのparameterは,例えば,組込関数sin(x)xです.このように,xとして引数を一般的に定義しているとき,formal parameter, formal argument「形式パラメータ,仮引数」と呼びます.これは,必要なパラメータに仮の名前をつけたものです.実際に使うときは,sin(π/2)というように,xではなく,sinを計算したい値を,actual parameter, actual argument「実パラメータ,実引数」として与えます.これは,仮引数に値を与えたものです.

 以上は,組込関数ばかりでなく,サブルーチン,関数,手続きでも同様で,ユーザがそれらを定義するとき,形式パラメータ,仮引数を使って記述します.

 代替設定値と引数とを分けて説明しましたが,マクロ的に見れば,同じことです.いずれも,ユーザの側から見れば設定値で,ソフトウェアの側から見れば引数です.

       
  parameter パラメータ  
   
  alternatives 代替設定値  
   
  argument 引数(“ひきすう”と読む)  
   
  formal parameter 形式パラメータ  
  formal argument  仮引数  
  actual parameter 実パラメータ  
  actual argument  実引数     
       
       
       

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2009年6月 1日 (月)

art, artificial:

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 『ラテン語と英語』を参照すれば,artの語義は,「工芸,芸術,技法」です.

 artは,自然物ではない人の手が入った,ものを作り出すこと,または,作り出されたものです.それが,人の感覚に訴えるものであるとき,芸術,美術になります.artに関係する言葉には,芸術的な意味を強調するものと,技を強調するものがあります.日本語の「技芸」は,両方の意味合いもつ言葉です.

 artisiticは「芸術的な」という意味です.artificialは,「人工的な,人手の入った」という意味です.artificial intelligence (AI)は,「人工知能」です.

 artifactは,「工芸品」と「人口品」の両方の意味で使われます.

参考文献: 『ラテン語と英語』 小山次郎著,文芸社,2005.

 

       
  art 工芸,芸術,技法   
 

artisitic 

 
芸術的な  
  artificial 人工的な,人手の入った  
  artificial intelligence (AI) 人工知能    
  artifact 「工芸品」
「人口品」  
 
       

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2009年5月22日 (金)

author, authority

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
  『ランダムハウス英和大辞典』によると,authorは,「~創始する,~を生み出す,~を書く」という意味をもつ動詞と,「著者,作者,創始者」という意味の名詞が使われるとあります.さらに,augment 「増強する」の元になっているラテン語から派生したことが書かれています.

 派生関係が判然とはしませんが,おそらく,派生したり,転化していったであろう言葉を並べます.その中で,情報関係で使われる用語も並べます.

author 著者,作者,創始者
author  創始する,生み出す,書く 
authoring オーサリング  教材やマルチメディアコンテンツをコンピュータ支援で作成すること 
authoring language オーサリング言語 オーサリングのための言語
authoring program オーサリングプログラム オーサリングのためのプログラム
authorize 権限を与える,認証する,
認定する
authorization code 認証コード
authorized program 認定プログラム
認定済みプログラム
authoriti 権威者,専門家
authentification    承認,確認,認証 上と派生関係が判然とはしない 
biometrics authentification 生体認証
augment 「増強する」

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2009年5月11日 (月)

に基づいた,に基づいて

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by 伊藤 潔 >

 「に基づいた」や「に基づいて」という意味の言葉やこれに近い言葉がたくさんあります.


 まず,based on を見ます.例として,The authors propose a new search mechanism based on these heuristic rules.は,分詞構文というよりも,文法的には,based onがmechanismに(前置詞のように)掛かる形です.「に基づいて」というより,「these heuristic rulesに基づいたa new search mechanism」です.
 
 on the XX of という形でXXにいくつかの名詞が入ります.それらを下記の表に示します.一般的には,basisやfoundationを使えばよいです
proposition, axiom, assumptionを使うときは,厳密に言えば,それぞれの言葉の意味が入った「に基づいた」や「に基づいて」です

 上の例では,The authors propose a new search mechanism on the basis of these heuristic rules.です.

 文の頭で使うと分詞構文のbeing based onbeingがない形です.それは,
Based on these heuristic rules, the authors propose a new search mechanism.
です.
日本人の書いた論文を読むと,このように,文頭にbased onを使うことを好むようです.しかし,海外の論文では,文頭に,based onを使っているのは,それほど,多くないように思われます.日本人は,このような言い回しを好むようです.

   

(^oo^) 過去に論文でon the basis of を使って書いたら,日本人の査読者に,どの場所にあっても,based onに直された経験があります.これは,「に基づいて」=based onの公式があるのでしょうか.


 

 
  based on
  on the basis on base「基礎,土台」
       
  on the foundation of   foundation「基礎,土台」 
       
  on the proposition of proposition 「命題,前提」
 
on the axiom of axiom 「命題,原理」
on the assumption that   assumption 「仮定」
     

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2009年5月 1日 (金)

meanのさまざまな意味

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by 伊藤 潔 >

 "mean"は,様々な意味をもち,また,これに関連する用語を多くあります

       
  mean 意味
平均,中間
上下で語源が異なる
       
  meaning 意味
  meaningful  意味ある   
       
       
       
  mean values  平均値   
  Mean Time Between Failures  平均故障時間間隔   
  mean distance  平均距離   
  mean square  二乗平均   
       
       
       
  means 手段 「人とその行為の間にあるもの」ということ.出典:ジーニアス英和大辞典
  by means of  を使って   
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       

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2009年4月22日 (水)

を使って

                                                  <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by 伊藤 潔 >
 出所は違うけれど,「を使って」という意味の言葉たくさんあります.
 

 
  by
  with
       
  by use of     
       
  by using
 
using
in terms of    元々は,「という用語で」 
     
by means of 元々は,「という手段で」 

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2009年4月11日 (土)

sentence structure: 文の構造

                                                  <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by 伊藤 潔 >
 言葉に関する言葉は別途挙げています.ここでは,文の構造を表す言葉を中心に多く並べます.いわゆる文法の用語です.
 

  英語 日本語
     
  sentence
  statement 文(プログラム言語の時)
     
  subject 主語
  verb 動詞
  object 目的語
     
  predicate 述語
     
  complement 補語
  subjective complement 主格補語
  objective complement 目的格補語
     
     
  construct 構文
     
  the first person 一人称
  the second person 二人称
  the third person 三人称
  singular 単数
  plural 複数
     
  principal clause 主節
  subordinate clause 従属節
  coordinate clause 等位節
     
  tense 時制
  present tense 現在時制
  past tense 過去時制
  future tense 未来時制
  present progressive tense 現在進行時制
  present perfect tense 現在完了時制
     
  subjunctive mood 仮定法
  subjunctive past 仮定法過去
  subjunctive past perfect 仮定法過去完了
     
  affirmative sentence 肯定文
  negative sentence 否定文
  interrogative sentence 疑問文
  imperative sentence 命令文
  exclamatory sentence 感嘆文
  inverted sentence 倒置文
     
  participial construction 分詞構文
     
  active voice 能動態
  passive voice 受動態
     
     
     
  modifier 修飾詞
     
  clause
  phrase
  adjective clause / phrase 形容詞節(句)
  adverb clause / phrase 副詞節(句)
  noun phrase 名詞句
     
     
     
  part of speech 品詞
     
  noun 名詞
  verb 動詞
  auxiliary verb 助動詞
  adjective 形容詞
  adverb 副詞
  preposition 前置詞
  definite article 定冠詞
  indefinite article 不定冠詞
  pronoun 代名詞
  conjunction 接続詞
     
  relative pronoun 関係代名詞
  relative adverb 関係副詞
     
  present participle 現在分詞
  past participle 過去分詞
  infinitive 不定詞
  gerund 動名詞
     

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2009年4月 1日 (水)

mutual : 相互に,互いに

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by 伊藤 潔 >
 
mutual 「相互に,互いに」の付いた言葉を並べます.

 
mutually disjoint 「互いに素」は,2つの集合間で,共通な要素がない状態をいいます.あるいは,2つのものが互いに無関係の状態をいいます.

 
mutually dependent は,2つのものが相互に従属している状態で,mutual dependencyは,「相互従属度」です.

 複数のタスクが共通のデータをaccessするとき,一方が更新しているときに,他方が更新したり参照すると,正しいデータの更新が行われなかったり,データの参照が正しく行われないことになります.そのような共通データの更新や参照は,mutually exclusive access 「相互排除アクセス」される必要があります.この動作をmutual exclusion 「相互排除」と呼びます.タスクがそのような共通のデータをアクセスする区間を,critical region,critical sectionと呼びます.

 

       
  mutually 相互に,互いに   
  mutually disjoint  互いに素   
     
  mutually dependent 相互に従属している   
  mutual dependency 相互従属度   
     
  mutually exclusive access 相互排除アクセス   
  mutual exclusion 相互排除   
     
  critical region     
  critical section     

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2009年3月22日 (日)

graduationとgradation

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
                                                
 卒業の季節なので,graduationとgradationについて述べます.ここでの話題は,音を聞くと,混同して,カタカナ表記を間違えるということではありません.

 これらは,共に,grade 「等級,段階」から生まれた言葉です.大元のラテン語は,gradusです.

 graduation 「卒業」は,段階を終える,ということです.動詞は,graduate 「卒業する」です.

 gradation 「色の変化,グラデーション,等級を付けること」は,段階的に変化する,ということです.動詞は,gradate 「変化する,推移する,等級を付ける」です.

 gradualは,「段階的な」で,gradually 「段階的に,徐々に」です.

 

 

 
  grade  等級,段階
   
  graduation 卒業  
graduate 卒業する
gradation 色の変化,グラデーション,等級を付けること
gradate 変化する,推移する,等級を付ける
       
  gradual 段階的な   
  gradually 段階的に,徐々に    
       

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2009年3月11日 (水)

bottleneck: ボトルネック

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 bottleneck 「ボトルネック」は,本来は,瓶の首のことで,転じて,交通の運行や進行を妨げるものを意味します.「隘路」と訳されることもあります.さらに,活動や仕事の進行を妨げるものを意味します.

 あるシステムに外から人や要求が入ります.ある時間,そこに滞在してサービスを受けて出て行きます.複数の人や要求がそのシステムに入るとします.そのシステムには,人や要求に対してサービスするために,複数の独立に稼動するresource 「資源」があります.人に対するシステムでは,この資源は,counter 「窓口」で,コンピュータで作られた情報システムでは,資源は,サーバ,大容量の記憶媒体,プリンタなどになります.システムの中で,複数の資源は結合されて,人や要求に対してサービスしています.人や要求は,システム内の資源に順次流れていくわけで,そこにボトルネックが生じる可能性があります.

 システムに入る人や要求は,一般にtransaction 「トランザクション」と呼ばれ,システムに対するload 「負荷」になります.システムはこの負荷を処理していきます.負荷のかかり方は,トランザクションのarrival rate 「
到着率」,すなわち,単位時間あたりのトランザクションの到着個数や,その逆数 であるaverage inter-arrival time 「平均到着時間間隔」で表されます.システムの処理能力は,throughput 「スループット」,すなわち,システムが単位時間あたり何個トランザクションを処理できるかで表します.逆数は, average inter-departure time 「平均完了時間間隔」 です

 システムに対する負荷が大きいと,システムは混雑します.その結果,システムから出てくるスループットが低下します.このとき,システム内の資源のどれかにボトルネックが生じている可能性があります.

 資源の処理能力はservicing rate
「サービス率」,すなわち,その資源が単位時間あたり,トランザクションを何個処理できるかで表します.その逆数は,average service time 「平均サービス時間」になります.サービス率は,処理能力ですが,現実に負荷が与えられたときに,どの程度稼動しているかを表すために,utilization rate「稼動率」が使われます.混雑しているときは,この稼働率は大きくなり,目一杯働いている時は,稼働率は1に極めて近くなります.このような時,その資源は,システム内でのボトルネックになります.ボトルネックの資源の前には,処理待ちのトランザクションが並びます.どれ位並んでいるかを長さで表すと,queue length「待ち行列長」であり,時間で表すと,waiting time「待ち時間」になります.

 関連項目は,utilization rate: 稼動率, use rate: 使用率, occupation rate: 占有率の項,queuing model「待ち行列モデル」の直感的な理解のために の項,accumulation, average: 累積と平均 の項にあります. 

       
  bottleneck ボトルネック,隘路  
  resource 資源  
  counter 窓口  
  transaction トランザクション   
  load 負荷  
  arrival rate 到着率  
  inter-arrival time 到着時間間隔  
  throughput スループット  
  inter-departure time 完了時間間隔  
   
  servicing rate サービス率  
   
  average service time サービス時間  
  utilization rate 稼動率  
  queue length 待ち行列長  
  waiting time 待ち時間   
       
       

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2009年3月 1日 (日)

standard and confirm: 標準,規格と準拠

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 standard 「標準,規格」 と confirm 「準拠」について述べます.

 official standard 「公的標準規格」は,標準規格を制定する機関(ISO,IEC,JIS等)で決められた規格や標準です.ISOは,International Organization for Standard 「国際標準化機構」,IECは,
(International Electrotechnical Commission 「国際電気標準会議」, JISは,Japan Industrial Standard 「日本工業規格」です.

 一方,DeFacto standard というのは,「事実上の標準」で,official standard 「公的標準規格」ではなく,その分野でほぼ標準的に使われている方式や製品の企画のことです.

 This mechanism is widely used as de fact standard in this country.は,「この国で,この方式は,事実上の標準として広く使われている」ということです.

 official standard 「公的標準規格」の中で,特に,工業では,industry standard  「工業規格」があります.

 文字の符号に,ISO code standard, Unicode standard 「ユニコード規格」など,いろいろあります.

 規格というよりも一般的に,「標準」の意味で,documentation standard 「文書の標準」 , standard edition 「標準版」などがあります.,

 confirm「準拠する」や,in accordance with「~に準拠して」は,standard 「規格」に適合していることに使います.次のように使います.

 This mechanism confirms (is in accordance with)  ISO XXXX standard.

 日本語の「準拠」の「準ずる」には,「従う,則る(のっとる)」と「同等に扱う」の2つの意味の意味がありますが,準拠は,「従う,則る(のっとる)」です.

standard 標準,規格
confirm 準拠
official standard 公的標準規格
ISO,International Organization for Standard 国際標準化機構
IEC,International Electrotechnical Commission 国際電気標準会議
JIS,Japan Industrial Standard 日本工業規格
DeFacto standard 事実上の標準
industry standard 工業規格
documentation standard 文書の標準
standard edition
標準版
confirm 準拠する
in accordance with 「~に準拠して」

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2009年2月22日 (日)

career: 経歴,履歴,進路,専門職

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
                                                  <2
00番目の記事>

 careerは,「経歴,履歴,進路,専門職」等と訳されます.コウビルト英英辞典によれば,「人が人生のある長い期間行った仕事,職業」,また,「働くことに費やす人生の区間」とあります.ジーニアス英和大辞典によると,「carの通る路」が原義で,「人生路」という意味とあります.このcarは,元来は荷馬車です.

 経歴や履歴だと,完了しているようなニュアンスがありますが,必ずしも,過去のものだけではなく,現在も未来も含めて,その人の人生にとって重要となるエポックや職業からなる,進路,個人の歴史です.

 最近よく使われるcareer designは,「進路設計,キャリア設計,キャリア形成」と訳され,これは,近視眼ではなく,人生を俯瞰して,個人の,自分の進路を作り上げて行くことです.また,career educationは,「進路教育」という意味でしょう.大学によっては,「職業指導室」を,career centerといっています

 careerが専門職の意味で,日本ではカタカナ語でよく使われます.但し,キャリアアップは,和製のカタカナ語です.

 

 

 
  career 経歴,履歴,進路,専門職
  career design 進路設計,キャリア設計,
キャリア形成
 
  career education  進路教育   
       
       
       
       

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2009年2月11日 (水)

secure, security:

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 secureは,動詞では,「保護する,防御する」で,形容詞では,「安全な,防護された」という意味です.

 ある論文誌の購読に会員登録が必要な場合,例えば, The full text of this paper is secured to subscribers. 「この論文の全文は,加入者に対して保護されている.(加入者の読める)」となります.

 secure programは「安全なプログラム」,secure system は「安全なシステム」で,機密保護されているプログラムやシステムをいいます.secure socket layer (SSL)は,インターネット上でデータを暗号化して送受するプロトコルで,HTTPS Hypertext Transfer Protocol over Secure Socket Layerは,SSLに基づいたウェブ情報の転送プロトコルです.

 securityは,「機密保護,保護,保全,保障」で,例えば,インターネット上での,個人や組織のsecurityが重要な問題になっています.

 security controlは,「セキュリティ管理」で,入り口での検査のことをいうこともあります.Security Council は,国連の「安全保障理事会」です.

       
  secure 保護する,防御する
安全な,防護された 
 
  secure program 安全なプログラム   
  secure system 安全なシステム   
  secure socket layer SSL インターネット上でデータを暗号化して送受するプロトコル
  HTTPS Hypertext Transfer Protocol over Secure Socket Layer   SSLに基づいたウェブ情報の転送プロトコル
       
       
  security 機密保護,保護,保全,保障   
       
  security control セキュリティ管理   
       
  Security Council 安全保障理事会  国連 
       

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2009年2月 1日 (日)

quasi-: 疑似

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by 伊藤 潔 >

 quasi-は,「疑似的,準」を表す接頭辞で,例えば,quasi-publicというと「準公共的」を意味します.

 quasi-parallel は,情報の分野で,「疑似並列な」を意味し, 複数の仕事を複数のコンピュータで並列に実行するのではなく,1台であたかも並列に実行しているように見せること を示します.

 run in quasi-parallel fashion は,「疑似並列に実行する」ということです.A discrete-event type of simulation system makes transactions to behave in quasi-parallel fashion. は,「離散事象型シミュレーションシステムは,トランザクションを疑似並列的に振る舞わせる」ということです.

 

 並行,並列,同時,および,分散:concurrent, parallel, simultaneous and distributed の項で述べたconcurrent 「並行な」は,複数の仕事があって,互いに無関係の部分は,同時に実行でき,相互作用のある部分は,順序関係をもって実行する,という論理的に同時に実行されている様を表します.仕事の個数より少ないCPUしかなければ,その時間を分け合って利用することになるし,仕事の数だけのCPUがあれば,並列に実行することになります.CPUが1台の時は,まさに, quasi-parallel fashion 「疑似並列に実行されていることになります.
 

 
  quasi-parallel 疑似並列な
  in quasi-parallel fashion 疑似並列に
  discrete-event type of simulation system  離散事象型シミュレーションシステム   
  transaction  トランザクション   
  concurrent  並行な   
       
       

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2009年1月22日 (木)

compare: 比較する

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 compare 「比較する」について述べます.com-は,co-, com-の項で述べたように,「共同の(で),共通の(に),相互の(に),同程度の(に)」の意味があり,pareは,「同等,平均」を表すparで,compareは,互いに同等のものを並べて比べる,という意味です.同等でないもの,明らかに異なるもの,異質なものは,compareの対象にはなりません.

 comparisonは「比較」です.comparable は「比較可能な,比較できる」です. comparativeは,「比較しての,比較級の,比較による」という意味で, comparative table 「比較表」,comparative analysis 「比較分析」comparative study  「比較研究」があります.

 

 
  compare 比較する
 
  par  同等,平均   
       
  comparison 比較   
       
  comparable 「比較可能な,比較できる   
comparative 比較しての,比較級の,比較による
comparative table 比較表
comparative analysis 比較分析
comparative study 比較研究  

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2009年1月 1日 (木)

prime, principal

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 primeやprincipalのprimやprinは,初めや先頭の事物を表している同族の感じがするので,調べてみました.ありました.次の書籍です.
 小山次郎:ラテン語と英語,文芸社,2005年.


 このpp.99-100にラテン語のprimus 第一の,最初の(英語のfirstと)同根)があり,     prime, primary, primitive, principal, principleがありました.

 情報の分野や最近よく耳にする事柄を中心に,primやprinの付く言葉を並べます.
 

 
  prime 主な,最も重要な
  prime number  素数   
  y' "y prime"と読む
 
  prime, primary accent 第一アクセント
 
   
 
prime minister  首相
prime rate  プライムレート  最優遇貸出金利 
sub-prime  サブプライム   
primary 主要な
primarily 第一に,まず
primary storage 主記憶
primary cache 一次キャッシュ
primary care 初期医療
primary color 原色
primary school 小学校(低学年)
prima 主要な,プリマバレリーナ
primal 主な,最も重要な
primitive 基本の,基本的な
principle 原理,原則
principle of relativity 相対性原理
principal 主要な
principal axis 主軸
principal component analysis 主成分分析
prince 王子
a priori 先験的に
prior より重要な,より前の
priority 優先順位
premier 最初の,一流の pre-だが,同根

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2008年12月21日 (日)

重なる,だぶる,かぶる

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 疑問な日本語 の項で書きましたように,「かぶる」という言葉がよく使われています.この「かぶる」で,「重なる」という言葉が揺れています.

 何かの上に別の何かを置いた状態を,overlap 「重なる」といいます.この「重なる」を「かぶる」ということが多くなっています.

 写真の色ずれのことを,「かぶり」といいます.テレビ放送の業界で,ある人の前に別の人が立って遮っているときに,別の人が重なって見えない状態を,「かぶっている」と言うようです.この言い方が日常でも使われ,さらに,この視覚的なことを離れた状況でも,重なっていることを「かぶる」と言っています.例えば,オーバブッキングのことを,「予約がかぶっている」とか,既に予定が入っているときに,同じ日程になってしまうことを,「予定がかぶる」などです.

 「だぶる」も不思議な言葉で,英語のdoubleの音がその意味と共に日本語化したようで,「二重になる,重なる」という意味で使われます.「重なる」は五段活用で変化しますが,これと同じように「だぶる」も変化できるので,「だぶる」が動詞として定着したのでしょう.動詞の連用形は名詞としても使われるので,「重なる」の連用形「重なり」が名詞となるように,「だぶる」の連用形「だぶり」も名詞として使われています.「だぶる」「だぶり」は,日本語として定着しています.

(^oo^) troubleも「とらぶっている」という言い方を聞きますが,さすがに「とらぶる」が五段活用することはなく,ましてや「とらぶり」などという名詞は使いません.

 「かぶる」は,「被る」と書き,本来は,帽子などをかぶる,水をかぶるなど,上に,一部あるいはすっぽり,載せる,覆うという意味です.あるいは,「罪を被る」というように背負い込んだりすることを言います.「重なる,重ねる」という意味は本来ありません.

 また,「かぶり」は「被り」で,被る物を意味します.あるいは,音では「頭(かぶり)」もあります.「重なり」という意味は本来ありません.

 それで,普通の「重なる」「だぶる」という,帽子も被っていない状態を,「かぶる」「かぶり」というのは違和感があります.

(^oo^) 帽子をかぶっている人を上から写せば,確かに頭(かぶり)の上に重なっている写真になります.

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2008年12月13日 (土)

アンケート用紙回収?

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 「アンケート用紙を回収します.」という言い方を耳にしますが,とても違和感があります.

 「回収」は,広辞苑によれば,「とりもどすこと,元へ返しておさめること」とあります.
 回収で,例えば,「不要品の回収」では,集めて元へ戻して再利用するか,あるいは,集めた物を部品や材料のレベルで再利用する意味合いがあります.「不良品の回収」では,販売されて消費者の所にある製品を集めて,製造元に戻すということです.

 「アンケート用紙の回収」だと,アンケート項目に不備があったのでアンケート用紙を集める,ということなのか,書いていないアンケート用紙を集めることのように聞こえてなりません.

 もしかして,アンケートを書いてもらっている場所で”集めて回る”(??回集??)ということでしょうか?

 いろいろな事例があります.

●問題用紙の回収:これはいいでしょう.試験が終われば不要でしょう.

●答案用紙の回収:使っていない答案用紙でしょうか?

●参加費の回収:どうやら参加者に参加費を支払ってもらうことのようです.

●加入申込書の回収:加入しない人から?

(^oo^) 「回集」という言葉はありません.

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2008年12月 5日 (金)

へんなじゅくごひょうき

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by 伊藤 潔 >
 よめればということをぜんていにして,じゅくごをかんじでかかないで,いちぶ,または,ぜんぶをひらがなでかいているのを,よくみかけます.とうようかんじやじょうようかんじのひょうとのかんけいもあるかもしれませんが,かんじをみたらいみがみえることがおおいので,たとえかけなくても,かんじでひょうきしたほうがよいとおもいます.よむことはできるようにすべきです.いまは,よいわーぷろそふとやえでぃたがあるのですから,ひとのめにつくとろでは,よみがなをふってひょうきしてもいいとおもいます.かんじのじゅくごにひらがなをまぜることによって,にほんごにたいするちからがおちていくようにおもわれてしがだがありません.

(^oo^)かんじじゅくごのかんじひょうきへのいざない

追記2008年12月12日付けの読売新聞の「教科書の質・量、充実を要求…文科相審議会の報告書案で,「教科用図書検定調査審議会は11日、教科書の質・量両面での充実と教科書検定過程の透明化を柱とする報告書案をまとめた。」という記事の中で,「熟語を漢字と平仮名で表す「交ぜ書き」をなくすため、上の学年で習う漢字もフリガナをつけて使用できるとした。」とありました.そのとおりだとおもいます. 

 
  あっせん 斡旋
  うかつ 迂闊
  こん跡 痕跡
  ごう慢 傲慢
  こう留 勾留,拘留
  こう塞 梗塞
要さい 要塞
むだづかい 無駄遣い
ことし 今年  
きょねん 去年
おととし 一昨年
しゅよう  腫瘍   
つじつま  辻褄   
つま弾く  爪弾く   つまびく
つまはじき  爪弾き  ??妻弾き,夫弾き 
だほ 拿捕
ゆくえ 行方
ずさん 杜撰
全ぼう 全貌
ねん出 捻出
きわめて 極めて
界わい 界隈
投てき 投擲
摩さつ 摩擦
あ然,あぜん 唖然
ぼう然,ぼうぜん 呆然
住みか 住処
ら致 拉致

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2008年12月 1日 (月)

文献の引用法

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 文献の引用法について書きます.
 copyright: 著作権
稿でも記しましたが,著作物の引用に関する,著作権法第32条第1項を引用します

     「ア 既に公表された著作物であること
      イ  「公正な慣行」に合致していること
      ウ 報道,批評,研究などのための「正当な範囲内」であること
      エ 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
      オ カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
      カ 引用する「必然性」があること
      キ 「出所の明示」が必要 」
 この稿では,出所の示し方の例を述べます.参考文献表の記載フォーマットは,それぞれの分野や学会等で異なりますが,必要な項目は入れてあります.以下では,例文を用いて引用法を示す.

<引用法その1>
 情報システム(information system)は,社会の中に数多く存在する.そ情報システムは,「ビジネス,産業,技術,教育,社会などの様々な活動や業務を,コンピュータ支援の下で効果的に遂行するシステムの総称である.それぞれの活動や業務を実現するために,コンピュータシステムの構成を決め,その上に,必要なソフトウェアを搭載したものである.
 例えば,大学の中には,成績証発行システム,履修登録システム,図書貸し出しシステムなどがある.
 その開発方法について様々な方法が提案されている.Kawabataらは,その開発方法をプロトタイピングで行うことを提唱している(文献[1]).川端らは,再利用に基づく方法を提案している(文献[2]).また,

参考文献[1 川端亮,伊藤潔,熊谷敏:共通業務を考慮したドメインモデルに基づくプロトタイピング,情報処理学会論文誌 Vol.41., No.9, pp.2555-2566, (September 2000).
[2] Ryo Kawabata, Akiko Hasegawa, Kiyoshi Itoh: Effective Analysis Method by Reusing MCM for Collaboration Task, SDPS Journal, Vol. 8, No. 4, pp. 107-118, (December 2004).

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<引用法その2:参考のheaderの書き方>
 情報システム(information system)は,社会の中に数多く存在する.その情報システムは,ビジネス,産業,技術,教育,社会などの様々な活動や業務を,コンピュータ支援の下で効果的に遂行するシステムの総称である.それぞれの活動や業務を実現するために,コンピュータシステムの構成を決め,その上に,必要なソフトウェアを搭載したものである.
 例えば,大学の中には,成績証発行システム,履修登録システム,図書貸し出しシステムなどがある.
 その開発方法について様々な方法が提案されている.Kawabataらは,その開発方法をプロトタイピングで行うことを提唱している(文献Kawabata2000).川端らは,再利用に基づく方法を提案している(文献[Kawabata2004]).また,

参考文献

[Kawabata2000] 川端亮,伊藤潔,熊谷敏:共通業務を考慮したドメインモデルに基づくプロトタイピング,情報処理学会論文誌 Vol.41., No.9, pp.2555-2566, (September 2000).
[Kawabata2004] Ryo Kawabata, Akiko Hasegawa, Kiyoshi Itoh: Effective Analysis Method by Reusing MCM for Collaboration Task, SDPS Journal, Vol. 8, No. 4, pp. 107-118, (December 2004).
<もし,Kawabataが出した2000年の2つの論文を参照している場合は,参考文献にその2つを記載して,headerを,[Kawabata2000a][Kawabata2000b]というようにする>

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<引用法その3:英文の場合
There exist many information systems around …….
The information system is defined as " ……………… ".
In universities, examples of information systems are ……………….
For developing information systems, there are many methods such as prototyping method in [Kawabata2000],  reuse method in [Kawabata2004].

References
[Kawabata2000] 川端亮,伊藤潔,熊谷敏:共通業務を考慮したドメインモデルに基づくプロトタイピング,情報処理学会論文誌 Vol.41., No.9, pp.2555-2566, (September 2000).   <英語に翻訳して,最後に,"in Japanese"と付ける>
[Kawabata2004] Ryo Kawabata, Akiko Hasegawa, Kiyoshi Itoh: Effective Analysis Method by Reusing MCM for Collaboration Task, SDPS Journal, Vol. 8, No. 4, pp. 107-118, (December 2004).

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2008年11月21日 (金)

du-, dual: 2つ,双対

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 "du-"が付いた用語を多くあります.du-やそれ以外の数詞については,別項にあります.

 ジーニアス英和大辞典によると,"du-"は「2つ,重なり」を表す言葉です.

 情報の分野の用語(そうでないのもありますが)を列挙します.

       
  dual 二つの,二つから構成される,双対(二つで対をなす)   
  dual problem 双対問題 二つで対をなす問題  
       
  duality 二元性,双対性   
       
  duad 一対
 
  duplicate 二重化する,複写する   
       
  duplex 二重方式,二重系  
       
  duet 二重奏,二重唱   
  duo 二人組   
       
  deuce  デュース,ジュース  球技 

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2008年11月 1日 (土)

random: 無作為な

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 random「無作為な」の付いた様々な言葉があります.「無作為」というのは,明鏡国語事典によると,「意図的な操作をしないで,偶然に任せること」とあります.random「無作為な」は,無作為にアクセスしたり,抽出したり,発生させたりする状態でよく使われます.また,確率変数を表すときも使われます.

       
  random 無作為な   
       
  at random  無作為に  
       
  randomize  無作為にする  
       
  random access ランダムアクセス  メモリのように任意の場所をアクセスできる 
       
  random number 乱数  
  random number generator 乱数発生器  
  pseudo random number 擬似乱数 コンピュータで作り出す乱数は,自然に作り出された乱数ではない 
       
  randomness 無作為性   
       
  random sampling 無作為抽出  
       
  random variable 確率変数  
       
  random walk 酔歩  
       

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2008年10月16日 (木)

transparent: 透明な

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 transparent 「透明な」は,そこに何か装置や機器があってもそれを使う側からみると,まるでないかのように,意識させない状態をいうときに使われます.TCP/IPに従うネットワーク同士をつなぐハブやルータなどは,それがあることを,ネットに接続されているコンピュータは,意識しません.それらは,コンピュータからは,transparentです.

   The existence of routers is transparent to the computers in the network.

 

       
  transparent 透明な    
       

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2008年10月 1日 (水)

fashion and manner: 方法や仕方

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 fashion や mannerは,いろいろな意味がありますが,「方法,仕方」を意味します.よく使われます.

 in step-wise fashion 「段階的な方法で,段階的に」, in this fashion 「この方法で」, in the intended fashion 「意図した方法で」, in a predetermined fashion 「前もって定義された方法で」, in a well-defined fashion 「よく定義された方法で」,in the same fashion 「同じ方法で」など,多くあります.この「方法で」は,「やり方で,仕方で」に換えて,時には,「~ように」とに換えて使えます.これらの,fashionは,mannerに置き換えても同じ意味です.

 Each host sends the control message in the same fashion in which it sends the data message.  「データメッセージの送り方と同じ方法で,制御メッセージを送る.」

 

 
  fashion 方法,仕方
  manner 方法,仕方
       
  in step-wise fashion 段階的な方法で,段階的に    
in step-wise manner 段階的な方法で,段階的に  
  in this fashion この方法で    
  in this manner この方法で    
  in the intended fashion 意図した方法で    
in the intended manner 意図した方法で  
in a predetermined fashion 前もって定義された方法で
in a predetermined manner 前もって定義された方法で
in a well-defined fashion よく定義された方法で
in a well-defined manner よく定義された方法で
in the same fashion 同じ方法で  
in the same manner 同じ方法で  

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2008年9月16日 (火)

various domain: 様々なドメイン

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 domainは.いくつかの意味をもちます.

 domain nameとは,インターネット上の,一群のコンピュータの識別名です.これとIPアドレスの対応をとるのが,domain name serverです.

 
システム開発の効率化を図るため,対象のシステムの分野が固有にもつ性質や知識を有効に使おうというアプローチがあります.分野,領域をドメイン(domainと呼びます.有効に利用するために,そのドメインを組織的に有機的に分析しよう,というのが,ドメイン分析(domain analysis)です.これは,「ドメイン分析,ドメインモデル,ドメイン知識」の項で詳しく述べました.

 y=f(x)のxの取り得る値の範囲をdomain 「定義域」,f(x)の取り得る値の範囲をcodomain 「値域」といいます.

  英語 日本語  
       
  domain name    
  domain name server    
       
  domain model ドメインモデル   
  domain analysis ドメイン分析   
       
  domain 定義域 f(x)のxの範囲
  codomain / range 値域,変域 f(x)のfの範囲
       
       
       

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2008年9月 1日 (月)

query, inquiry, question:

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >

 query 「問い合わせ,質問」,  inquire, enquire 「問う,質問する」, inquiry, enquiry 「問い合わせ,質問」, enquete 「アンケート (フランス語)」, question 「質問」の由来について,queやquiの部分がわかると,意味がわかります.
 研究社の新英和大辞典を参照すると,queareが,ラテン語由来で,「問う」ことや,questeが,フランス語由来で,探す行為を意味しています.上の言葉は,これらから派生した言葉です.
 

 
  query 問い合わせ,質問 
  inquire 問う,質問する
  enquire 問う,質問する   
  inquiry 問い合わせ,質問    
  enquiry 問い合わせ,質問    
  enquete アンケート  フランス語  
  question 質問  

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2008年8月19日 (火)

こととする vs. ことにする

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >

                       <3周年>
 何かが承認されたとき,「この案件は承認されたことする.」というのが時々聞こえてきますが,これは,多くの場合,「この案件は承認されたことする.」と言うのが正しいです.「この案件は承認されたものとする.」でもいいです.「この案件は承認されたものにする.」は,あまり言わないでしょうね.

 明鏡国語辞典に,「」と「」の意味の違いが示されています.

   
「に」は結果(終着点)に,「」は結果(内容)をそれとともに示すことに注目して言う

とあります.

 「承認されたことする.」は,承認されたという事実を着目してそれを伝えています.本当に承認,決定されたということです.

 一方,「承認されたことする.」というのは,承認されたという結果を示していますが,いろいろ意見もあったが,とか,一応承認されたけれど,あとから変えてもいい,というようなニュアンスも感じられます.そういう経過であれば,「承認されたことする.」でも構わないのですが.

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2008年8月 4日 (月)

real time: 実時間

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 real timeは,「実時間」と訳されますが,これは,「瞬時,即時」など,応答が迅速な様子を表します.
 Oxford Dictionary of Englishによると,real timeは「プロセスやイベントが起きる際にかかる実際の時間」です.
 情報の分野で,
real timeが「実時間,瞬時,即時」の意味をもつ理由は,起きたイベントが活きている時間の間に,そのイベントに対する応答を行う様子を表すことです.real-time processing 「実時間処理」は,processing in real timeで,イベントや信号に対して,即時に応答する処理の形態です.その形態のシステムを,real-time system 「リアルタイムシステム,実時間システム」と呼びます.
 real-time tuningは,稼働しているシステムを稼働中に,可能な限り短い時間で,調整,チューニングすることをいいます.
 

 

 
  real time 実時間,瞬時,即時」
  real-time processing 実時間処理
  real-time system リアルタイムシステム,実時間システム  
   real-time tuning  
   
   

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2008年7月16日 (水)

module: モジュール 

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >

 module 「モジュール」は, 測定基準,部品,履修単位などの意味をもちます.情報の分野では,ハードウェアやソフトウェアを分割したときの個々の機能単位のことを指します.プログラムの main module 「メインモジュール」sub module サブモジュール」という用語があります.

 modular programming
「モジュラプログラミング」は,機能別にモジュールでプログラムを作ることを意味します.modularity 「モジュラリティ,モジュール性」は,ハードウェアやソフトウェアを機能単位で分割する際の分割度合の良し悪しを意味します.modularization 「モジュール化」は,ハードウェアやソフトウェアを機能単位で分割することや,機能別にプログラムのモジュールを作ることを意味します.

 module strength 「モジュール強度」は,モジュールの独立性の度合を表し,モジュール内のデータや手続きの関連性が強いほど,モジュール間の関連性が弱いほど,モジュール強度が高いといわれます.モジュール強度の高いソフトウェアは,モジュール間の相互作用が大きくないため,モジュール毎に,修正したり更新することが容易になります.モジュール強度は,software quality 「ソフトウェアの品質」の1つのmetrics 「基準,尺度」になります.

 
  module モジュール
  main module メインモジュール
  sub module サブモジュール   
  modular programming モジュラプログラミング    
  modularity  モジュラリティ,モジュール性    
  modularization   モジュール化   
  module strength モジュール強度    
software quality ソフトウェアの品質
metrics 基準,尺度

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2008年7月 1日 (火)

charge:

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 chargeという言葉について述べます.

 お金に関しては,「請求する,支払う」という意味があります.

 ジーニアス英和大辞典に「車に荷を積む」が原義とあります.これを概念レベルで使うと,chargeの意味は,「託す,付託する,負わせる」となります.物に即した,chargeの意味として,「帯電させる,充電する,充満させる」があります.電解水素チャージ(吸蔵)という言葉もあります.また,名詞的には,「帯電,充電,電荷,充満」などの意味があります.

 電子マネーのカードにお金を入れることをチャージといいますが,これは,「請求する,支払う」という意味ではありません.chargeのもつ,物に即した意味で,カードにお金(の記録)を積み増すという感覚でしょう.但し,「帯電させる,充電する,充満させる,電解水素チャージ」のように,カードに何らかの物理量を積み増している,付加しているわけではありません.
 言葉の意味,言葉の使い方は,このようにおもしろい変化をしますね.感覚的には,充電するのと同じことですが,増えたお金の残額を電子的に記録しているのです.

 
  charge 託す,付託する,負わせる
 
  charge  帯電させる,充電する,充満させる   
       
  charge   帯電,充電,電荷,充満   
       
       

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2008年6月16日 (月)

granularity : 粒状性,粒度

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 granularity は,「 粒状性,粒度 」という意味を持ちます.これは,model 「モデル」,specification 「仕様」,partition 「分割」などに記述されている構成要素の詳しさ,細かさの度合いを表します.

 細かいことを,fine,粗いことをcoarseで表します.fine grained 「細かい粒度の」,coarse grained  「粗い粒度の」をという使い方をします.

 モデルの粒度については,細かいときは,fine grained model,あるいは,fine model,粗いときは,coarse grained model,あるいは,coarse  modelといいます.同様に,fine grained partition,あるいは,fine partition,粗いときは,coarse grained partition,あるいは,coarse  partitionといいます.

       
  granularity 粒状性,粒度 ← 粒状の
  fine grained 細かい粒度の  
  coarse grained 粗い粒度の  
   
  fine grained model    
fine model
coarse grained model
coarse  model
fine grained partition 細かい粒度の分割
fine partition
coarse grained partition
coarse  partition
       

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2008年6月 1日 (日)

XX-lar-ity: XX-lar性,XX-lar度

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 "-ity"という接尾辞は,「 ~性,~度」という意味を持ちます.そのようなもののうちで,"XX-lar"という形の形容詞に"ity"が付いて,"XX-larity"という形の名詞になって,「 XX-lar性,XX-lar度」という意味を持つものも多くあります.(XX-larではないものにも,"-ity"は付きます.)

       
  circularity 円状,循環性,回覧度  
       
  clarity 明瞭性,明確度 ←clear
       
  granularity 粒状性,粒度 ← 粒状の 細かいのがfine,
粗いのがcoarse
  fine grained 細かい粒度の  
  fine grained partition 細かい粒度の分割  
  coarse grained 粗い粒度の  
       
  modularity モジュール性,モジュール度  
       
  perpendicularity 垂直性  
       
  popularity 人気  
       
  regularity 規則性  
  irregularity 不規則性  
       
  similarity 類似性,類似度  
       
  singularity 特異性,単一性  
       

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2008年5月16日 (金)

concrete, abstract, general: 具体的,抽象的,一般的

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 concrete 「具体的,具象的」, abstract 「抽象的」, general 「一般的」の示す意味について述べます.

 抽象データ型(abstract data type)と抽象の項で,abstract 「抽象的」について述べました.

 abstractabstractionは,「抽象」と訳すときの「象」とは,かたち,姿,かたどりを意味します.「抽象」は,「かたち,姿,かたどりを外に引き出す」を意味します.これは,対象としているものを特徴づける重要な性質を取り出すことです.一般的ではありませんが,文脈によっては,「抽出」と訳してもいい場合もあります.
 abstractionは,「抽象化」で,対象の振る舞いや特性を決定する,本質的な重要な性質を抽出することです.枝葉末節な事柄や実現方法は表に出さない,ということです.曖昧にするとか,現実離れというような意味を強調すべきではありません.
 形容詞abstractは,「抽象的」ですが,意味合いは「曖昧な」とは限りません.動詞abstractは,「抽象化する,抽出する,取り出す」です.
 抽象という日本語は,事物が一般的にとらえられているという意味と,具体性がない,曖昧という意味があります.
abstractも曖昧という意味がありますが,日本では,前者の意味を捨て去ってしまうことが多々ありますので,注意が必要です.

 このように見てくると,abstractは,general 「一般的」という言葉に置き換えてもよい場合もあります.

 
concrete 「具体的」は,abstract 「抽象的」, general 「一般的」という言葉のもつ,一般的な性質を抽出したものというニュアンスに対して,具体的な事物を指します.

 concrete exampleは,「具体的な例,現実的な例」です.abstract exampleは,具体的な事物が持つ性質を踏まえた「一般的な例」です.

 "Concretely speaking"と"Generally speaking"は,「具体的に述べると」と「一般的に述べると」です.

 プログラミング言語で,concrete syntaxとは,ひとつのプログラミング言語の具体的な構文法です.ある分野で使われるプログラミング言語は,それぞれ,concrete syntaxを持ちます.その分野で記述すべき対象や構造が想定でき,それを具体的なプログラミング言語から離れて,必要な構文要素と構文法を記したものを,abstract syntaxといいます.

 コンパイラの構文解析が生成するabstract syntax tree 「抽象構文木」 (単にsyntax tree 「構文木」とも呼ぶ)は,どのような,プログラミングの言語でも,例えば,式を挙げると,必ず,operatorとoperandから構成されており,その関係を木構造で表したものです.具体的なプログラミング言語によっては,使われるoperatorには違いがあります.
operator, operandについては,「operation, operator, operand, n-ary operation: 演算,演算子,オペランド,n項演算」に記しました.

 concreteな事物から,一般的な性質,特性を抽出したとき.abstractという言葉を使うことが多いです.

concrete 具体的,具象的
abstract 抽象的  
general 一般的  
 
concrete example 具体的な例,現実的な例  
abstract example 一般的な例  
Concretely speaking 具体的に述べると
Generally speaking 一般的に述べると
concrete syntax
abstract syntax
abstract syntax tree  抽象構文木
syntax tree 構文木
operator
operand

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2008年5月 1日 (木)

same, similar, identical, as well as:同じ,類似,同様

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 
「同じ,類似,同様」を表す様々な言葉を挙げます.

       
  same 同じ   
       
  similar  同じ,同様な ラテン語similisから
       
  as well as 同様な,同様に  A as well as Bは,「Bと同様にAも」と訳されることも多いが,not only B but also Aで,「BばかりでなくAも」の意味.すなわち,同様であることを強調するが,主体は,Aである.
       
  identical 同じ,同一な  identify:同定する,同一視する,識別する
の項で述べたように,identifyが,「頭の中にあるものと同じである」,「分類してあるものと同じである」ということで,「同定する」,「同一視する」という意味で,その形容詞形.  
       
  simile 直喩 ラテン語similisから
 
       
  simulation シミュレーション  ラテン語similisから
       
       
       

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2008年4月16日 (水)

apply: 適用する,応用する

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 applyについて述べます.「申し込む,応募する」という意味もありますが,「適用する,応用する」という意味での使われ方を述べます.

 "apply a rule to XX"は,「ルールをXXに適用する」ことです."apply a skill to an activity"は,「ある技術をある仕事(作業)に適用する」ことです.学力: academic ability, literacyの項で述べたように,基本的な知識や知見を,社会や日常の生活の上で,apply 「適用」できる力を学力と呼びます.

 様々な分野でコンピュータが適用・活用されています.これは,
"pply a computer to a specific domain or activity"ということで,それぞれの業務,仕事,分野に対応します.

 application: アプリケーションの項で述べたように,application program, application software, application system, application(アプリケーションプログラム,アプリケーションソフトウェア,アプリケーションシステム,単に,アプリケーション)は,規模の違いはあるかもしれませんが,ほぼ同義です.全て,"apply a computer to a specific domain or activity",すなわち,「ある分野やある作業にコンピュータを適用する」ために開発されたプログラム,ソフトウェア,システムのことです.

訳は,そのまま,アプリケーションプログラム,あるいは,特定用途プログラム,業務プログラム,適用業務プログラム,応用プログラム (プログラムの代わりに,ソフトウェア,システム)など,いろいろあります.「応用」という言葉で間違った解釈がされてしまうこともあります.数学の応用問題のような「応用」ではありません.業務,用途,分野に「適用」するという感覚です.

 
PCでは,ワードプロソフトや表計算ソフトを示すことが多いですが, より規模の大きなコンピュータ上の業務のプログラムも,application, application programです.

 
  apply 適用する,応用する
  apply 申し込む,応募する」
       
  application program アプリケーションプログラム  
  application software アプリケーションソフトウェア  
  application system アプリケーションシステム     
  application    アプリケーション   
skill スキル

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2008年4月 1日 (火)

学力: academic ability, literacy

                                           <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 入学式の時期なので,academic ability, scholastic ability 「学力」という言葉について述べます.言語力の項で述べたabilityを使ったacademic abilityという言葉以外に,literacyを使った言葉を挙げます.

 2007年12月5日の各紙で報道されたように,多くの国の15歳を対象とした調査である,経済協力開発機構OECDの2006年の学習到達度調査The Programme for International Student Assessment (PISA)があります.そこには,4つの学力に関する言葉があります.それは,mathematical literacy, problem solving, reading literacy, scientific literacy  です.それぞれ,数学的学力,問題解決(能力),読解力,科学的学力です.

 literacyは,元々は,読み書きや算術の基本的な能力を示す言葉です.それが,対象が拡がり,読み書きや算術以外に,社会的に必要とされる能力や知識を示すようになっています.例えば,などがあります.literacyを「応用力」と訳してもよいですが,その意味は,基本的な知識を持って,適用できるということです.この「応用」は,「適用」applyです.応用力といっても,advancedなことを示すというよりも,基本的な知識や知見を,社会や日常の生活の上で,適用できる力を示します.

 abilityにしろliteracyにしろ,数学的学力,問題解決(能力),読解力,科学的学力を付けていくのは,学校や社会の役目ですね.

<引用文献>
OECD:
The Programme for International Student Assessment (PISA)

       
  ability 能力
  literacy 読み書き算術能力
 
  academic ability 学力
  scholastic ability  学力
 
  mathematical literacy 数学的学力  
problem solving 問題解決(能力)
reading literacy 読解力
scientific literacy 科学的学力
computer literacy
media literacy
apply 適用する
   
   

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2008年3月22日 (土)

言語力

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 2007年8月17日付けの読売新聞に,”「言語力」育成、脱「ゆとり」も…中教審が指導要領改定へ ”という記事がありました.この言語力というのは,英語では何というのか適当であろうか,考えてみました.

 言語力の力は,「能力」だから,言語力は,言語能力でしょう.「能力」の候補としては,capacity, competence, abilityが挙げられます.

 capacityは,「収容力,潜在的能力,能力」で,元々持っていたものというニュアンスがある言葉です.

 competenceやcompetencyも,「能力」です.この言葉には,compete 「互いに励む,競争する」の意味の「競争力」という意味もあります.相対的,いうニュアンスがあります.カタカナで,「コンピテンス」とよく出てきます.

 abilityは,中立的な言葉で,able to doの名詞形だから,「能力」に充てるのが,適切だと思います.教育の中で培っていく力ということで,abilityを充てるのがいいと思いました.

 ということで,abilityが適切であろうと思いました.それで,いくつか,文献をあたってみました.{山田雄一郎著:英語力とは何か,大修館書店,2006]という本のpp.99-101に,language ability, ability in language useという用語が示されていました.これが,「言語力,言語能力」です.

       
  language ability 言語力,言語能力
  ability in language use 言語力,言語能力
 
  ability 能力
 
  able to do
       
capacity 収容力,潜在的能力,能力
       
  competence 能力,競争力,コンピテンス  
competency 能力,競争力,コンピテンシ
       

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2008年3月 1日 (土)

読解力とreadability

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 readabilityは,「読みやすさ,判読しやすさ」です.これは,XX-able:XXできる,XX可能,XXしやすいの項で述べたように,readable, すなわち,"able to be read"で,「判読しやすい,読める,読みやすい」ということになります.

 一方,読解力は,「読む能力がある」
"able to read"の名詞形で"ability to read"となります.もう少し,言葉を足すと,"ability to read and comprehend"です.

 readabilityは,「文書や本が読みやすい」ことに対して,「読む能力がある」のは人です.

       
  readable 判読しやすい,読める,読みやすい able to be read
  readability 読みやすさ,判読しやすさ   ability to be read
 
  ability to read 読解力
 
 
       
       
       
       

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2008年2月16日 (土)

XX-able: XXできる,XX可能,XXしやすい

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 XX-ableは,「XXできる,XX可能,XXしやすい」という意味を表します.XXが動詞のとき XX-ableは,多くの場合,"able to be XXの過去分詞"ということになります."able to XX"ではありません.

 例えば,readableは,"able to be read"で,"able to read"ではありません.意味は,「判読しやすい,読める,読みやすい
」ということになります.「読む能力がある」ということではありません.

 This requirements specification is readable."は,"This specification is able to be read"ということで,「読める要求仕様であること,要求仕様は読みやすい」ということを表します.

 XX-ability, XX-bilityは,「XXできること,XX可能なこと」という意味を持ちます.これは,"able"に"-ity"が付いて,「XXできるという性質をもつこと,XXできる度合,XXできる能力」
ということです.readabilityは,「読みやすさ,判読しやすさ」です.

       
  -able XXできる
XXしやすい
  acceptable 受理可能,しやすい  
  accessible アクセス可能,しやすい  
 
  adaptable 適合可能,しやすい  
  adjustable 調整可能,しやすい  
       
  reacheable 到達可能,しやすい
 
  readable 判読しやすい,読める,読みやすい
  readability 読みやすさ,判読しやすさ  
 
  responsible 応答可能,しやすい
 
 
       
       
       
       

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2008年2月 1日 (金)

state, status and condition : 状態と条件

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 stateとconditionは,共に「状態」と訳されます.conditionは「条件」とも訳すことがあります.ある条件を持っていることを状態と言えるので,その条件のことを言うのか,状態のことを言うのかによって,情報の分野で,conditionを「条件」か「状態」のいずれかを使っているようです.
 statusは,状態を表示している感覚ですが,stateと同様に,単に「状態」と訳していることも多いです.

       
  state  状態   
  condition  条件,状態   
  status  状態,状況  ある状態を表示していることを指す 
       
  state transition 状態遷移  
  state transition 状態推移 確率的な事象の推移を扱う場合 
  state transition diagram 状態遷移図   
  state transition diagram 状態推移図  確率的な事象の推移を扱う場合  
       
   conditional branch 条件分岐   
       
  status word 状態語 コンピュータ内の状態を表す語
  status bit 状態ビット   
     

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2008年1月16日 (水)

分類

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 > 
 
分類に関する様々な語を列挙します.

       
  classify 分類する class(同種の物の集まり)に分けること 
  classification 分類,区分  
       
       
  categorize 分類する   
  category 分類,範疇   
       
  group グループ,グループにまとめる  同種の物を1つのグループにする(全体に対して続ければ,分類したことになる) 
  grouping グループにまとめること   
       
  sort 分類する,並べ替える  「分類して並べ替える」という意味が強い 
  sorting 分類,並べ替え sorting in alphabetical order
「アルファベット順の分類」
sorting in ascending order
「昇順の分類」
sorting in descending order
「降順の分類」
       
  taxonomy 分類法 system for classification
とも呼ぶ
       
      Dewey Decimal System
十進分類法
       
       
       
       
       
       
       
       
       
       

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2008年1月 1日 (火)

alternative, option, default: 代替,選択肢,既定設定

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 alternative 「代替え的な,代替案,代替,選択案」は,何かの案,何かを満足するものが複数ある状態,あるいは,その一つ一つの案,満足するもの自体を表します.二者択一とは限りません.
 例えば,”There are four alternatives for the essential decision making”. は,「その重要な意志決定には,4つの代替案がある」で, "another alternative method for dealing with secondary storage management"は,「補助記憶管理を扱うもう一つの選択的な方法」です.

 option 「選択,選択肢」は,選択可能なものを表します.

 default 「既定設定,初期設定,省略時解釈,省略されたときの選択肢,デフォルト」は,alternativeやoptionがある時に,指定しない場合に暗黙的に定められている案やものを表します.例えば,The default values of all variables are zero"は,「全ての変数の初期設定値はゼロである」です.

       
  alternative 代替え的な,代替案,代替,選択案  
   
  option 選択,選択肢  
       
  default 規定設定,初期設定,省略時解釈,省略されたときの選択肢,デフォルト  
       

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2007年12月16日 (日)

向き vs. 向け

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 もしかしたら,あまり,意識されないで使われているかも知れない,「向き」「向け」のニュアンスの違いについて述べます.

 例を挙げると,「学生向き資料」,「学生向け資料」があります.

 「向き」を使った「学生向き資料」は,資料は学生向きである.学生に適した資料である,という意味を持つことが多いです.

 一方,「向け」を使った「学生向け資料」は,この資料を学生に向けて作った,という意味をもちます.「向け」には,「適する」という意味も内在するが,「適する」の意味はそれほど強くはありません.

 「向く」は,自動詞で,五段活用((向か,向こ),向き,向く,向く,向け,向け)します.「向き」は,「向く」の連用形で,「向きます,向いて(向きて)」のように使われるますが,連用形は単独で,名詞化し,「学生向き」の「向き」は名詞です.

 「向ける」は,他動詞で,下一段活用(向け,向け,向ける,向ける,向けれ,向けよ)します.「向け」は,「向ける」の連用形で,「向けます,向けて「のように使われますが,連用形は単独で,名詞化し,「学生向け」の「向け」は名詞です.

 「向き」は,「向き不向き,初心者向き」 というように,「対象に適した,合った」という意味があります.

 「向け」は,本来は,「方向,行き先,宛先,対象」を示すときに使います.

 「日本人向き商品」は,日本人に向いた商品で,「日本向け商品」は,日本に向けた,すなわち,日本に発送する商品です.「日本人向け商品」は,日本人を対象にした商品です.

 対象に適しているという意味を表すときには,「向き」です.対象を限定するという意味を強調してを表したい時は,「向け」です.

 XX-aided MM とYY-oriented BB の項で述べたように,YY-oriented BBのような形の時,対応する能動形の主語は,出てきている二つの名詞(YYとBB)以外の第三者です.すなわち,「誰かが,BBをYY向きにした」を受動形のフレーズにして,出てくる単語の順序を変えて,前置詞toを省略したものです.Object-oriented analysisは,analysis oriented to object で,オブジェクトに適応する分析,オブジェクトに向けられた分析,オブジェクトに適した分析,オブジェクト指向分析です.これは,分析法自体がオブジェクトに向いている訳で,「向き」「向け」を使うなら,「向き」が適切だと,私は思います.

 システムのモデルや開発法を考案したときに,「向き」「向け」を使うなら,どちらでしょうか?
 私は,対象に適したものを考案したのだから,「向き」を使いますが,どうでしょうか? 例えば,リアクティブシステム向きドメインモデル,道路交通分析向け流体モデル,リアルタイムシステムの設計向きプロトタイピング手法,設計仕様化向きソフトウェアプロトタイピング というものです.

 以上のように,「向き」「向け」は,本来は,ニュアンスが違うものです.もっと簡単な言葉があります.「XX向き,XX向け」と言わないで,「XX用」と言って通じます.意を表しますが,味も素っ気もないかも知れません.

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2007年12月 1日 (土)

misspelling, omission:誤字,脱字

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >

 misspelling 「綴り間違い,誤字」は,アルファベットの単語の綴り間違いです.omission 「脱字」は,必要な文字を落としてしまうことです.

 誤字については,手書きを含めて,wrong characterです.印刷したものの誤字は,misprintです.タイプや活字の誤字は,typo 「誤植」といいます.これは,もともと,typographical errorの略です.

 incorrect collating, missing page:乱丁,落丁を参照のこと.

 誤字や脱字の修正をする校正については,
proof: 校正,校正刷り を参照のこと.

       
 

misspelling

綴り間違い,誤字

 
       
  omission 誤字  
       
  wrong character 誤字  
       
  misprint  誤字  
       
  typo, typographical error   誤植,誤字   
       
  typography 活版印刷    
       
       

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2007年11月16日 (金)

incorrect collating, missing page:乱丁,落丁

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 missing page 「落丁」は,本や冊子のページが抜けていることです.incorrect collating 「乱丁」は,ページの順序が乱れていることです.「丁」は,本や冊子の表裏のページのことです.collating pages 「丁合」はページの順序通りに揃えることです.
 同僚は,ウェブ上にある論文が乱丁だった時,その様を,"The downloaded is topsy-turvy with the article beginning on page 25." と言っていました.

       
 

missing page

「落丁」

  
 
       
  incorrect collating 「乱丁」    
       
  collating pages 「丁合」    
       
  topsy-turvy   混乱した  
       
       
       
       
       
       

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2007年11月 1日 (木)

membership: 会員

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 学会の会員に関する言葉を多く並べます.

  英語 意味
society 学会
membership 会員,会員資格
member 会員
regular member 正会員
student member 学生会員
 
  corporate member 法人会員
 
  senior member 上級会員
  fellow member 上級会員
  fellowship 上級会員資格
 
 
  honorary member 名誉会員
 
 
 

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2007年10月16日 (火)

paper, thesis: 論文

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 論文に関する言葉を多く並べます.
学会の会議に関しては,別稿で.   学会の刊行物に関しては,別稿で  論文の構成については,別項で.

  英語 意味
paper 論文
thesis 論文
degree thesis 学位論文
doctoral thesis 博士論文
master thesis 修士論文
graduation thesis 卒業論文
 
  dissertation 論文
  doctoral dissertaion 博士論文
 
  society 学会
     
  journal 会誌,論文誌
  transaction 論文誌
  online journal (紙冊子ではないウェブ上の)オンラインジャーナル
     
  international  journal 国際的なジャーナル
     
  bulletin 機関誌,紀要 
  university bulletin 大学紀要
 
 
 
 
 
     

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2007年10月 1日 (月)

underlying: ~の基礎をなす

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 underlieは, 「~の基礎をなす」で,
underlyingは,その現在分詞です.mechanism underlying XX development は,「XXの進歩の基礎となるメカニズム」であり,assumption underlying YY theoryは,「YY理論の基礎となる仮定」を表します.

 形容詞的に使われて,
underlying concept
は,「
基本概念,基礎概念」であり,underlying technology 「基礎技術」です.

     
  underlie ~の基礎をなす    
  underlying ~の基礎となる   
  mechanism underlying XX development XXの進歩の基礎となるメカニズム  
  assumption underlying YY theory YY理論の基礎となる仮定  
  underlying concept  基本概念,基礎概念     
  underlying technology 基礎技術  
       

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2007年9月16日 (日)

various program constructs: 様々なプログラム構文

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 様々なprogram construct 「プログラム構文,プログラム構成要素」について述べます. constructは,「ある規則に従って構造をもっている,構成体,構成要素,構成概念,構造物,構文」です.

 C言語ならそのsyntax 「構文規則,構文法」に従ってプログラムを書きます.そのsyntaxに従わないで,プログラムを書いたら,それは,syntax error 「構文エラー,文法エラー」として,compiler 「コンパイラ」によって検出されます.これは,program bug 「プログラムバグ」とは異なります.

 programming language 「プログラミング言語」とそのsyntax 「構文規則,構文法」によって,program construct 「プログラム構文,プログラム構成要素」は異なるところがありますが,代表的なものを列挙します. 
 

  英語 日本語
     
  sentence
  statement 文(プログラム言語の時)
     
     
  module モジュール
routine =< module =< application =< system
  sub-module サブモジュール 
     
  main program メインプログラム,主プログラム
routine =< module =< application =< system
  subprogram サブプログラム 
     
  routine ルーチン
routine =< module =< application =< system
  subroutine サブルーチン 
     
  procedure 手続き
routine =< module =< application =< system
  function 関数
function: 関数,機能
     
  recursive program 再帰的プログラム,リカーシブプログラム
recursive and reentrant:再帰的と再入可能
  reentrant program 再入プログラム,リエントラントプログラム
recursive and reentrant:再帰的と再入可能 
     
  block structure ブロック構造 
     
  nesting structure ネスト構造 
     
     
  class クラス 
  instance  インスタンス
     
  assignment statement 代入文
式(expression)と代入(assignment)
  input statement 入力文 
  output statement 出力文 
     
a sequence structure 順次構造 
     
b selection structure 選択構造 
  branch structure 分岐構造 
  CASE statement ケース文 
  IF statement  イフ文
     
c repetition structure 繰り返し構造,反復構造 
  WHILE_DO statement  
  REPEAT_UNTIL statement  
  FOR statement  
     
  construct 構文,構成要素
     
  syntax 構文規則,構文法
     
  syntax error 構文エラー,文法エラー
     
  program bug プログラムバグ
     
  programming language プログラミング言語」
     
     

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2007年9月 1日 (土)

preliminary: 準備的な,準備段階の,前段階の

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 preliminary準備的な,準備段階の,前段階の」の付いた様々な言葉があります.preliminary XXは,重要な何らかの準備段階や前段階の状態であることを表します.XXは重要な事柄であり,XXを最終的には,作ったり行ったりするが,preliminary XXは,その前段階で,作ったり行ったりすることを表します.

 
advanced program ,会議などのほぼ確定のプログラムですが,開催に日数がある時期に,案内用などに作られるプログラムを,preliminary programと呼びます

 
preliminary study, preliminary schedule, preliminary plan, preliminary examination, preliminary analysis等の使い方があります.

preliminary 準備的な,準備段階の,前段階の
       
  preliminary program  
  advanced program (進んだ)詳細なプログラム 会議など 
   
  preliminary study  
   
  preliminary schedule  
   
  preliminary plan  
   
  preliminary examination  
   
  preliminary analysis  
   
   
   
       
       

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2007年8月19日 (日)

pre, post:

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
                                                        2007年8月19日 (2周年)

 順序の前と後ろを表す接頭辞にprepostがあります.これらが付いたいくつかの言葉を見ていきます.preとpostが対応していない言葉も多くあります.

 -fixの項でも述べたように,prefix 「接頭辞」は,別の語の前に付いて共通の意味を付け加えます.数多くあります.

 postfix,または,suffix 「接尾辞」は,別の語の後に付いて共通の意味を付け加えます.数多くあります.

 -fixの項でも述べたように,infix notation 「中置記法」は,通常のの表し方で,2つのoperand 「演算対象」をもつbinary operator 「2項演算子」では,演算子は,2つの演算対象の間に置きます.postfix notation 「後置記法」は,演算子は,2つの演算対象の後ろに,prefix notation 「前置記法」では,2つの演算対象の前に置きます.

 infix notationで,A=(B*C+D-E/4)/(B+C*4)は,postfix notationで,ABC*D+E4/-BC4*+/= です.また,prefix notation で,   =A/-+*BCD/E4+B*C4 です.ここで,代入の"="も2項演算子と考えています.

 何かを並べている順番で,たとえば,A → X → Bと並んでいるとlきに,AをXのpredecessor,BをXのsuccessorと呼びます.ネットワークやグラフのとき,Aをpredecessor node (vertex),Bをsuccessor node (vertex)と呼びます.

 script-: 書くこと,書いたもの述べたように,prescribeは,「(前もって)指示する,処方する」で,字面は対応しませんが,postscriptは,「あとがき,追伸」です.

 advance: 先に進む項で述べたように,preliminaryは「準備的な,前段階の」で,会議や催し物のpreliminary programは「準備的なプログラム,暫定的なプログラム」です.時が進み,プログラムが確定したときは,advanced program(進んだ)詳細なプログラム」は,postが付いたprogramは,意味上はあり得ません.

 evaluation(評価)は,2種類項で述べたように,evaluationには,pre-evaluation(事前評価)post-evaluation(事後評価)があります.pre-evaluationは,ものやシステムができる前,分析時,設計時に行うプロセス で,estimation (見積もり,予測)とも呼ばれます .post-evaluationは,ものやシステムができた後に行うプロセス です.

 データ構造の2分木(binary tree)で,木の根のノード(root node)RNの左下の部分木(sub-tree)をST-L,右下の部分木(sub-tree)をST-Rとするとき,この木のノードを順に辿る(traverse)方法が3通りあります.

  RN → ST-L → ST-R というように,根のノードを最初に調べる方法をpre-order, ST-L → ST-R → RNというように,根のノードを最最後に調べる方法をpost-order,ST-L → RN→ ST-R というように,根のノードを中間で調べる方法をin-orderといいます.ST-LやST-Rの中でも,それぞれ同様の順で,traverseします.このorderは,「順序」を表します.

  前もって優先順位の高いものが,割り込んでくることをpreemptといいます.

  先に延ばすことを,postpone「延期する」といいます.

       
prefix 接頭辞
postfix 接尾辞
suffix 接尾辞
  postfix notation 後置記法   
  prefix notation 前置記法   
  infix notation 中置記法    
       
  predecessor  先行   
  successor  後続  
       
  prescribe (前もって)指示する,処方する   
  postscript あとがき,追伸     
       
preliminary 準備的な,前段階の
preliminary program 準備的なプログラム,暫定的なプログラム
advanced program (進んだ)詳細なプログラム
evaluation 評価
pre-evaluation 事前評価
estimation 見積もり,予測 
  post-evaluation 事後評価  
2分木 binary tree
根のノード root node
部分木 sub-tree
  traverse     
pre-order
post-order
in-order
order 順序
preempt
postpone 延期する
       

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2007年8月 4日 (土)

accumulation, average: 累積と平均

                          <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >

 ある容器に外から物が入ります.ある時間,そこに滞在して出て行きます.複数の物がその容器に入るとします.このような状況で,次のようなパラメータを考えることができます.

 ◎N: number of entries 「入って来た物の総個数」
 ◎D:duration time of one entry 「1個の滞在時間」
 ◎CN: current contents, current number of entries 「現在個数,現在の滞在数」

 観測したい量として,

 ▲AT: average time 「平均滞在時間」
 ▲AL: average contents, average length 「平均滞在量,平均滞在長」

 もし,Dが既知ではなく,すなわち,他の要因で滞在時間が左右されるのであれば,例えば,他の物の影響で待たされたりするということであれば,ATを求めるために,DとNを観測する必要があります.それらが観測されていれば, AT = (ΣD) / N となります.

 また,観測を開始してからの経過時間をSTとすれば,AL = (ΣD) / ST となります.
 これらは
utilization rate: 稼動率, use rate: 使用率, occupation rate: 占有率の稿で述べたように, 「累積」を「入った個数」で割れば, 「平均時間」です.これまでの「経過時間」で割れば,「平均量,平均長」です.

 容器に容量Cがあれば,占有率=AL/Cとなります.容量がない待ち行列などの場合は,占有率などは考えません.平均滞在時間や平均滞在長を考えます.容量が1のもので主体的なものであれば,それを稼動できる主体と想定すれば,稼動率になります.

 

       
  accumulation  累積   
       
  average  平均   
       
  utilization rate 稼動率  
       
  use rate  使用率   
       
  occupation rate   占有率   
       
  average time 平均滞在時間    
       
  average contents 平均滞在量,平均滞在長  
  average length  平均滞在量,平均滞在長  
       
  capacity  容量   
       
       
       
       

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2007年7月16日 (月)

source:元,源,起点

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 source「元,源,起点」は,いろいろな所で使われます.

   information sourceは,「情報源」です.

 ネットワークやグラフの2つのノードに矢印が付いている場合,矢印の本のノードを,source node,矢印の先のノードを,sink nodeと呼びます.2つのノードが,幾つかの別のノードをその間の矢印を経由して繋がっている場合も,2つのノードの初めと終わりをsource node, sink nodeと呼びます.時には,source node, destination nodeと呼ぶときもあります.source nodeで情報が発生して,sink nodeで情報が使われれる,消滅すると捉える場合もあります.

 プログラミング言語で書かれたプログラムをsource programと呼び,コンパイルされて,object programになります.source code, object codeと呼ぶ場合もあります.
 open sourceというのは,ソースプログラムが公開されていて,それを自由に利用できるプログラムのことです.

  source  元,源,起点   
  source node   
sink node
  source node    
  destination node      
source program
object program
source code
object code
  open source     
  information source  情報源   

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2007年7月 1日 (日)

-ceed and -cess: 進行を表す

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 -ceed,あるいは,-cedeは,進行を表す動詞になります.その名詞形には,-cessが付くことが多いです.

 exceedは,超えて進んでいくことで,「超える」,execessは,超えていることで,「過多,超過,増分」を表します.

 proceed は,,前を進んでいくことで,「続ける,進行する」, processは,進んでいくもので 「進行,過程,処理」を表します.proceedingは,「引き続いて起きている」です.

 recede は,,後ろへ戻ることで,「後退する」,recessは,「休会,休憩」で,「後退」という意味はもたないようです.

 succeed は,後ろを行くことで,「続く」,succeedingは,「続いた」,    succeeding nodeは,「一つ後のノード」,succeeding chapter は,「次章」です.succeed, success は,結果が良かったという意味で,「成功する,成功」ということも表します.

 precedeは,前を行くことで,「先に起こる」,precedingは「先の,一つ前の」,preceding nodeは,「一つ前のノード」,preceding chapterは,「前章」です.precessは,「前進する」で,これは,上の -cessと作りが異なります.その名詞は,precession「前進」です.

       
  exceed 超える 超えて進んでいく 
  excess 過多,超過,増分   
  excess-3-code 3増し符号  
       
       
  proceed 続ける,進行する 前を進む
  process 進行,過程,処理 
  proceeding 引き続いて起きている
       
  recede 後退する 後ろへ戻る  
  recess 休会,休憩  後退ではない 
       
  succeed 続く,成功する 後ろを行く
  success 結果が良かった,成功   
  succeeding 続いた   
  succeeding node 一つ後のノード  
  succeeding chapter 次章  
       
       
  precede 先に起こる  前を行く
  precess 前進する  これは,上の
-cessと作りが異なる 
  precession 先進   
  preceding 先の   
  preceding node 一つ前のノード  
  preceding chapter 前章  
       

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2007年6月22日 (金)

resource: 資源

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 コンピュータシステムや情報システム内の構成要素を,resource 「資源」と呼びます .
 オックスフォード英語辞典によると,resourceとは,「効果的に機能するために,人や組織によって引き出すことができる,お金,資材,スタッフ,その他の資産のストックやサプライ」です.
 コンピュータシステムや情報システムには,hardware resourceとして,CPU,入出力機器,記憶装置,ネットワーク機器などが,software resourceとして,OS,各種ユーティリティプログラム,様々なアプリケーションプログラムが,data resourceとして,共通に使われるデータやデータベースがあります.

       
  resource 資源  
  hardware resource     
  software resource     
  data resource     
       
       
       

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2007年6月12日 (火)

busy vs. idle

                                                 <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 busy state 「ビジィ状態」は,resource 「資源」が使われている,あるいは,資源が稼動している状態を指します.idle state 「アイドル状態」は,資源が使われていない,稼動していない状態 を指します.utilization rate 「稼動率」は,
 稼動率= (ビジィ状態の時間総和)  / {(ビジィ状態の時間総和)+(アイドル状態の時間総和)}

 稼動率(utilization rate),使用率(use rate) 占有率(occupation rate)の稿で,見たように,

稼動率 = 稼動時間の総和/システム運転時間

稼動時間の総和は,ビジィ状態の時間総和を言い換えたもので,システム運転時間は,着目している資源の,(ビジィ状態の時間総和)と(アイドル状態の時間総和)の和です.

       
  busy state ビジィ状態  
       
  idle state アイドル状態  
       
  resource 資源    
       
  utilization rate 稼動率     
       
     

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2007年6月 2日 (土)

private use, common use: 専用と共用

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 private use 「専用」とcommon use 「共用」について述べます.

 複数の人や組織が1つのものを共用することを,common use, public use, shared useといいます.一方,ある人や組織が,単独で使用することを,private use, dedicated useといいます.

 private channel, private lineは,「専用回線」で,commonやpublicが付くと,「共用回線,公衆回線」です.
 private networkは,「専用ネットワーク」で,public networkは,「共用ネットワーク」です.virtual private networkは,本来は,private network「専用ネットワーク」ではありませんが,暗号化などを行って,セキュリティを向上させて,「実質的にprivate network」そのものとして機能していることをいいます.

 よく似た言葉のように思われることがありますが,general purpose 「汎用」は,用途や目的が一般的,用途や目的を超えて共通的に使われるという事です.special purpose 「専用」 は,1つの用途や目的に限ることをいいます.  

       
  private use 専用  
  private use 専用  
  dedicated use 専用   
       
  common use 共用  
  public use 共用  
  shared use 共用  
       
  private channel 専用回線  
  private line 専用回線  
       
  public channel 公衆回線  
  public line 公衆回線  
private network 「専用ネットワーク」
public network 共用ネットワーク
virtual private network
       
  general purpose 汎用(用途,目的)  
       
  special purpose 専用(用途,目的)  
       
       

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2007年5月22日 (火)

engineering: 工学

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 engineering「工学,生産技術」は,Oxford Dictionary of Englishによれば,「engines, machines, structuresの設計,構築,使用に関係するscience(科学)とtechnology(技術)の分野」です.

 
engineering「工学,生産技術」は,広く,様々な機械,装置,構造物を設計,構築,使用する科学と技術の分野を表すために使われます.scienceengineeringは,対比するものではありません.engineeringを構成するものとして,scienceが入っています.

 
engineering scienceは,engineering のためのscienceです.engineering process は,engineeringの過程,工程です.

 学問分野として,
mechanical engineering 「機械工学」,electrical engineering  「電気工学」,electronics engineering 「電子工学」,software engineering 「ソフトウェア工学」, requirements engineering  「要求工学」,systems engineering 「システム工学」,management engineering 「経営工学」など様々あります. 

 engineerは,engineeringを行う人のことです.
 
  engineering 工学  
  engineering science    
  engineering process    
  engineer エンジニア  
       
 

mechanical engineering

機械工学

 
 

electrical engineering 

電気工学

 
  electronics engineering 電子工学  
  electronics 電子工学  
 

software engineering

ソフトウェア工学

 
 

requirements engineering

要求工学

 
 

systems engineering

システム工学  

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2007年5月12日 (土)

universe:

                                                     <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 "universe"が付いた用語を多くあります.

 ジーニアス英和大辞典によると,"universe"は「全体の,一つになった」を表す言葉です.

 情報の分野の用語(そうでないのもありますが)を列挙します.

 universe of discourseは,「議論の領域,全体集合」です.集合でUと書くものです.

 universalは,「一般的な,全般的な,全体的な目的に適う」という意味です.

 
universal resource locator (URL)は,http://とかhttps://で始まる,インターネット上の情報のアドレスです.

 universal serial bus (USB)は,コンピュータと周辺機器を接続する規格です.

 universalizeは,「一般化する,普遍化する」です.

 university 「大学」は,構成員皆が一つになって学問や真理を探究する場というのが原義です.
 

       
  universe 全体の,一つになった   
  universe of discourse 議論の領域,全体集合 集合でUと書く
       
  universal 一般的な,全般的な,全体的な目的に適う   
     
  universal resource locator URL  
  universal serial bus USB  
       
       
  universalize 一般化する,普遍化する  
       
       
  university 大学 
       
       
       

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2007年5月 2日 (水)

sharing: 共有

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 
sharing「共有」は,単独で使用したり所有するものを
(1)
高価であ単独使用が不経済であるために,あるいは,(2)個々に所有すると互いに不整合を生ずるために,単一のものを共有して保持し使用すること
意味します.

 以下にshareできるものを並べます.
情報やデータの共有は,(2)の意味合いで使われます.

       
  CPU sharing    
       
  data sharing    
       
  disk sharing    
       
  file sharing    
       
  information sharing    
       
  memory sharing    
       
  printer sharing    
       
  time sharing    
       
       
       

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2007年4月22日 (日)

interpreter and virtual machine : インタプリタと仮想機械

                                                      <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 プログラムの実行方法は二つに大別されます.コンパイラ方式とインタプリタ方式です.

 コンパイラ方式では,完成したsource program 「ソースプログラム」をcompiler 「コンパイラ」により,syntactical analysis 「文法解析」し,linker 「リンカ」などの処理を経て,machine language 「機械語」のプログラムへ変換して,それを実行します.C言語,Fortran,Cobolなどのプログラムは,この方式で実行されています.

 インタプリタ方式では,interpreter 「インタプリタ」で,ソースプログラムを1文ずつその意味を解釈しながら,実行します.機械語に変換せずに模擬的に実行しています.Basic, Lisp, Prolog,Javaなどのプログラムは,この方式で実行されています.インタプリタは,プログラムを1行ずつ解釈して実行していく言語プロセッサです.機械語によるobject program 「オブジェクトプログラム」は生成しません.

 プログラム文を1文ずつ機械語に変換していく方式が,インタプリタである,という説明が見受けられますが,それは,インタプリタの1つの実現方式です.多くの場合,インタプリタ方式では,機械語に変換することなく,ソースプログラムの解釈と実行をインタプリタというソフトウェアが模擬的に行う方式です.

 この方式では,プログラム作成途中であっても,実行させて,その実行結果をinteractive 「対話的」に確認しながら行えるという利点があります.プログラムの誤りの修正が比較的容易 になるという利点です.しかし,毎回,解釈と模擬的実行を行うので,コンパイラ方式に比べて,実行速度が遅くなる,という欠点があります.

 このため,
インタプリタ方式でも,前もって,ソースプログラム全体を文法解析し,言語構成要素を識別し,intermediate language 「中間言語」のプログラムに変換する方式があります.この中間言語は,実際の機械語ではありません.インタプリタは,実際の機械ではそのままでは動かない,中間言語のプログラムを模擬的に実行します.

 ここまで,模擬的に実行という言葉を使ってきました.Wという言語があって,Wで書かれたソースプログラムを解釈し模擬的に実行するインタプリタがあるとき,これを使う人にとっては,そのコンピュータが,どんな仕組みで,どんな機械語で動いているか知らなくても,Wという言語のレベルで,逐一解釈してくれる機械があるように見えます. これは,W virtual machine という考え方になります.

 virtual 「仮想的」の稿で述べたように,英語でのvirtualは,“仮想的 = 実質的”のニュアンスが強い言葉です.仮の想定と言いながら,「実質的にはそのもの」という感覚です.“virtual XX”という言葉は,「表面的には,あるいは名目上はXXではないが,実質的にXX」ということになります.

 W virtual machineという言葉は,実質的にWを実行するmachineということになります.あるコンピュータを,W virtual machineにするためには,そのコンピュータのoperating system (OS) 「オペレーティングシステム」上で稼動できるW言語のインタプリタを作っておけばよいことになります.

 先ほど述べたように,ソースプログラムを毎回逐次解釈するのは効率的でないため,これを中間言語のプログラムに変換するソフトウェアと,この中間言語のプログラムを実行するインタプリタを作っておく方式が行われます.Basicで採用されている方式です.例えば,Basicで,標準的な中間言語があり,これへの変換とその後のインタプリタをOS毎に作っておけば,それらのコンピュータは,”Basic” virtual machineになります.

 Java virtual machine (Java VM)も同様です.中間言語は,Java VMの機械語とみなすことができます.しかし,本当の機械語ではなく,あくまで,中間言語で書かれたプログラムは,インタプリタで実行されます.

  source program ソースプログラム   
  compiler コンパイラ  
  syntactical analysis 文法解析  
  linker リンカ  
  machine language 機械語     
  interpreter インタプリタ    
object program ブジェクトプログラム
interactive 対話的
intermediate language 中間言語
virtual machine
virtual 仮想的
Java virtual machine (Java VM)
operating system (OS) オペレーティングシステム

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2007年4月12日 (木)

explicate, implicate: 明示的と暗黙的な語感

                                                       <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 > 
 explicate, implicateの持つ明示的な語感と暗黙的な語感に関して述べ,関連の言葉を葉を並記して列挙します.

 ジーニアス英和大辞典によると,ex-は「から外へ」im-は「中へ」を表す接頭辞です.

 explicateは,「顕在化する,明らかにする,明確にする,説明する,解明する」こと,implicateは「意味している,含んでいる,暗に意味する,暗に示す」ことを表します. 前者とその関連する言葉は,言葉で直接的に説明しているという明示的な語感です.後者とその関連する言葉は,言葉では表さず,暗に意味しているという暗黙的な語感です.

 動詞で,imply 「暗に意味する,含意する」があります.

 名詞として,explication 「説明」とimplication 「意味合い,含蓄」があります.形容詞として,explicable 「説明できる,解説できる」,explicative 「説明的な,解説的な」,implicative 「含意のある,言外の意味がある」があります.

 また,explicit 「明示的な,直接的な」implicit 「暗黙的な,間接的な」や,その副詞形のexplicitly 「陽に」implicitly 「陰に」は,よく使われます.あることが,言葉で,説明や定義されているときは,explicitに説明,言及されていると言い,そのことを,はっきりとした言葉ではありませんが,そのこと自体を指して述べているとき,implicitに説明,言及されていると言います.

 数学でexplicit function 「陽関数」implicit function 「陰関数」があります.前者は,y=f(x)の形式で書いたもの,後者は,g(x,y)=0の形式で書いたものです.前者は,yとxの関数の関係が陽に見えます.

 論旨から少し外れますが,explicateの訳として,あるいは,訳としてではなくても,時々見かける「明るみにする」という言葉は,日本語の誤用です.

 明鏡国語辞典に”「明るみになる」「明るみにする」は、それぞれ「明るみに出る」「明るみに出す」と「明らかになる」「明らかにする」との混同から来た誤用”とあります.

 「み」は,ある状態,あるいは,そういう状態を持った場所を示す言葉で,「明るみ」は,明るい場所を示します.「明るみに出る」や「明るみに出す」は,隠されていたことを表に出す,明るい所に出すという意味で,良いことを表に出すという意味では,あまり使われません.explicateや「顕在化する,明らかにする」は,その対象が,良いことであるとか,そうでないことであるとかは,関係なく,どちらでも使えます.

explicate 顕在化する
明らかにする
明確にする
説明する
解明する
implicate 意味している,含んでいる,
暗に意味する,暗に示す
imply 暗に意味する,含意する
explication 説明
implication 意味合い,含蓄
explicable 説明できる,解説できる
explicative 説明的な,解説的な
implicative 含意のある,言外の意味がある
explicit 明示的な,直接的な
implicit 暗黙的な,間接的な
explicitly 陽に
implicitly 陰に
explicit function 陽関数
implicit function 陰関数

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2007年4月 2日 (月)

static, dynamic: 静的な,動的な

                                                    <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 static 「静的な」は,実行や処理の前にある動作を既に行っていることを意味し,dynamic 「動的な」は,必要に応じて処理中にある動作を行うことを意味します.

 dynamic allocation 「動的割り付け」というのは,プログラムの実行時に必要に応じて,主記憶上に変数領域やデータ領域を割り付けることをいいます.このようにすると,可能性のある領域を実行前に全て用意する必要がなく,主記憶の無駄な使用が削減されます.全て要しておくことは,static allocation 「静的割り付け」といいます.割り付けられる変数を,それぞれ,dynamic variable 「動的変数」static variable 「静的変数」といいます.dynamic allocation 「動的割り付け」は,実行時に領域の確保・割り付けを行うので,その処理に要する時間がかかります.

 オブジェクトモジュールの静的リンキングと動的リンキングについて述べます.

 従来,source program module 「ソースプログラムモジュール」がcompile 「コンパイル」されて,object program module 「オブジェクトプログラムモジュール」が出力されます.その後,linkage editor 「リンケ-ジエディタ」によって結合されるものは,必要なオブジェクトプログラムモジュ-ルが結合され,load program module 「ロ-ドプログラムモジュ-ル」が出力されます.

 このロ-ドプログラムモジュ-ルは,その実行時に様々な入力デ-タを受け取って,様々な判断と分岐を行って処理を行います.入力デ-タやその処理によっては使用されないオブジェクトプログラムモジュ-ルも,リンケ-ジエディタで結合されています.このロ-ドプログラムモジュ-ルは,ソースプログラムのレベルで考えられる全ての場合に対処できるように,必要な全てのオブジェクトプログラムモジュ-ルを結合したものです.このため,その記憶領域は大きくなり.このような形態の結合方式を,static linking 「静的リンキング,静的結合」とよびます.

 以上の静的リンキングに対して,dynamic linking 「動的リンキング,動的結合」があり,プログラムの実行時に必要に応じてオブジェクトプログラムモジュ-ルの領域を主記憶上に割り付けて結合するため,記憶容量が少なくて済みます.もちろん,その処理に要する時間がかかります.

  Windowsの内容識別子.dllは,dynamic link library の略であり,必要に応じて主記憶上に呼び出されて実行されるモジュールです.まさに,dynamic linkingです.

 変数やモジュールの動的な結合のことを,dynamic bindingとよぶこともあります.

 dynamic analysis 「動的な分析」は,モデルの構造のみではなく,モデルの動的な振る舞いを分析することを意味します. dynamic model 「動的モデル」は, 構成要素の関係だけで表したモデルではなく,動的な振る舞いも記述したモデルです.

 static RAMdynamic RAMは,後者が,一定時間間隔で記憶内容の再書き込み(refresh)を行う必要がある記憶素子で,dynamicという名称が使われています.
 

       
  static 静的な  
  dynamic 動的な  
       
  dynamic allocation 動的割り付け  
  static allocation 静的割り付け  
       
  dynamic variable 動的変数  
  static variable 静的変数  
       
  static linking 静的リンキング,静的結合  
  dynamic linking 動的リンキング,動的結合  
  .dll,dynamic link library    
       
  dynamic binding 動的結合,動的束縛  
       
  dynamic analysis 動的分析  
  dynamic model 動的モデル  
       
  static RAM    
  dynamic RAM    
       
  source program module ソースプログラムモジュール  
  object program module オブジェクトプログラムモジュール  
  load program module ロ-ドプログラムモジュ-ル  
       
  compile コンパイル  
  linkage editor リンケ-ジエディタ  
       
       
       
       

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2007年3月22日 (木)

-logy, log:言葉,論,学,方法

                                                       <ことのはの散策 in 情報,工学,諸々  by  伊藤 潔 >
 "-logy"や"log"が付いた言葉は,「
言葉,論,性,学,方法」という意味を持ちます.これは,言葉で論理的(logical)に説明ができるという意味合いを持つ言葉です.

 「言葉」を表すものに,prologue 「
序文,序幕,前口上」, epilogue 「結語,納め口上」があります.analogue 「類似語」,dialogue 「対話」,monologue 「独白」など,多くあります.

 「論,性」を表すものに,logos 「理性」,logic 「論理」,logical 「論理的」,methodology 「方法論」,ontology 「オントロジ」,analogy 「類似性」など,多くあります.

 「方法」を表すものに,technology「技術」などがあります.

 「学」を表すものに,psychology 「心理学」,physiology 「生理学」,biology 「生物学」,neurology 「神経学」など,数多くあります.

       
<言葉>

prologue

序文,序幕,前口上  
  epilogue 結語,納め口上  
  analogue 類似語  
  dialogue 対話  
  monologue 独白  
       
       
<論,性> logos 理性 pathos「感情,情熱」
  logic 論理  
  logical 論理的  
  methodology 方法論  
  ontology: オントロジ  
  analogy 類似性  
       
       
       
<方法> technology: 科学的方法,技術的方法,単に,技術  
       
       
       
<学> psychology 心理学  
  physiology 生理学  
  biology 生物学  
  neurology 神経学